ABOUT

著者について

ムン ウルジョン(Moon Eul-jeong)

ムン ウルジョン/37歳で結婚し、2026年現在、6歳と4歳の娘を育てる二児の母。マッキンゼー・アンド・カンパニー東京オフィスに約11年間勤務し、大規模な企業変革プロジェクトを数多くリード。2025年1月、株式会社SKILLSHIFT PARTNERSを創業し、代表取締役に就任。DX時代における企業のリスキルを支援するかたわら、自身の結婚と出産をきっかけに直面した家庭内の構造的な不平等を、本書とFamily Designという考え方にまとめた。

はじめに

なぜ、この本を書いたのか

もともとかなりのキャリア志向で、結婚するまでは自分の人生は自分で決めてきたつもりでした。それでも35歳を過ぎた頃から、結婚していないことが「まだしていない」ではなく「できない」に変わっていくような焦りを感じるようになりました。そして37歳で結婚し、その後、二人の子どもを産みました。

結婚して、子どもを産んで、世界は大きく変わりました。目の前の仕事をする脳と、子どもの生活を管理する脳の二つが、同時に動き続けているような感覚です。そして、その多くを「母親が気づいて当然」とする仕組みが、家庭の中にも社会の中にも残っていることに気づきました。

働いてください。税金も納めてください。管理職にもなってください。でも、子どもも産んでください。家事と育児は、これまでどおりお願いします。

育児をしながら感じた違和感を周りの女性たちに話すと、驚くほど多くの人から「うちも同じ」という言葉が返ってきました。個人の性格や夫婦の相性だけの問題ではなく、個人の努力だけでは解決できない構造の問題があるのではないか——それが、この本を書こうと思った理由です。

結婚を否定したいわけではありません。男性を一方的に責めたいわけでもありません。ただ、女性が関係を守るために、自分の時間、仕事、経済力、そして自分自身まで差し出さなければならないのなら、その関係のつくり方には無理があります。この本を読んだ誰かが、「私だけではなかった」と思えたら。それが、本書を書いた理由です。

本から、サービスへ

Family Designという考え方

本書の第1章では、結婚しても自分の人生を失わないための条件を、自分名義のお金・自分だけの時間と領域・家事と育児を一人に集中させないこと・話し合って条件を更新できるパートナーの4つに整理しました。Family Designは、この4つを「読んで終わる話」にせず、ふたりで家庭を運営する方法を一緒に学び、実践していくための教室として構想しています。

結婚前、出産前後、転職、引っ越しなど、暮らしが変わるタイミングで、二人の前提にどんなすれ違いがあるのかを見える化し、これからの家族のかたちを一緒に整理していく。どちらが正しいかを判定するのではなく、ふたりで試しながらつくっていく実践プランを届ける。それが、Family Designが目指す立ち位置です。

まずは、ふたりの前提にどんなすれ違いがあるのかを知ることから。

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まずは、事前アンケート(Google Form)から始まります